令和7年就労条件総合調査から見る企業の対応ポイント
令和7(2025)年就労条件総合調査とは
2025年12月に厚生労働省より「令和7(2025)年就労条件総合調査」が発表されました。
この調査は、企業の労働時間制度、賃金制度、有給休暇の取得など、働く環境の実態を把握するための重要な統計です。
調査対象は、常用労働者30人以上を雇用する無作為に抽出された民間企業等です。(有効回答数 3,820 社)
今回はこの調査結果から見えてくる、採用・定着に繋がるポイントを解説します。
統計データのポイント
年次有給休暇の取得状況
今回の調査の対象期間である、令和6(2024)年の一年間に、企業が付与した年次有給休暇日数をみると、労働者1人平均は18.1日、このうち取得した日数は12.1日と昭和59(1984)年以降最も多くなっています。
また、年次有給休暇の取得率は66.9%(前年 65.3%)となり、政府が掲げている「令和10年までに取得率70%」という数値に向けて着実に上昇しています。
数年前までは「有給は取りにくい」と感じる空気もあったかもしれませんが、今は「付与された日数の半分以上を消化する」という働き方であることが見て取れます。

特別休暇制度の導入企業が増加傾向
また、この調査では、特別休暇制度の導入状況についても調査しています。
法定休暇(年次有給休暇、産前・産後休暇、育児休業、介護休業、子の看護のための休暇等)以外に、会社が独自に定める「特別休暇(夏季休暇、慶弔、リフレッシュ休暇など)」を導入する企業は、過去数年の推移を見ても増加傾向にあります。

企業の対応のポイント
今回ご紹介した年次有給休暇取得率や、特別休暇制度は、人材確保や従業員の働きやすさに直結する重要な指標です。
例えば、年次有給休暇取得率が高い企業様などでは、実績をPRすることで、求職者の方が「この会社はワークライフバランスを重視している」と好意的に判断する材料の一つとなります。
また、「多様な働き方への対応」として、不妊治療休暇やボランティア休暇、教育訓練休暇など、ライフイベントやキャリアアップに寄り添う特別休暇制度を整えることで、従業員の方のモチベーションアップが期待できます。
もし、「業務が忙しくて休ませられない」、「休みを取りたいと言い出しにくいという声がある」といった場合は、あらかじめ会社全体や個人単位で休みを決める「計画的付与制度」や、通院などに便利な「時間単位有給」の導入を検討するものいいかもしれません。
※年次有給休暇の計画的付与や特別休暇の創設については、就業規則の見直しや労使協定が必要となる場合があります。
労働条件を整備し、従業員一人ひとりが安心して働ける環境を整えることは求職者の方へのアピールになることはもちろん、従業員の方のエンゲージメント(会社への貢献意欲)を高め、定着に繋がる強力な武器になります。
当事務所では、今回の調査にもかかわる、休暇制度の運用や就業規則の見直し、賃金制度・人事制度の構築などをサポートしています。ご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。
リムコンサルティングスタッフ

大阪府の和泉市・堺市などを拠点に、人事・経営のコンサルティングを行っています。
社会保険手続きなどの実務支援から、組織づくり、賃金制度・人事制度設計などのコンサルティングまで、幅広く企業の経営をサポートしています。


