テレワーク導入で活用できる!「人材確保等支援助成金(テレワークコース)」

前回の記事では、テレワーク導入の現状と注意点についてご紹介しました。
今回は続編として、テレワーク導入時に活用できる助成金制度「人材確保等支援助成金(テレワークコース)」 についてご紹介します。

前回の記事はこちら→11月は「テレワーク月間」!テレワーク導入の現状と注意点

人材確保等支援助成金(テレワークコース)とは?

厚生労働省が実施する「人材確保等支援助成金」は、人材の確保・定着を目的として、魅力ある職場づくりのために労働環境の改善等に取り組む事業主に対して支給される助成金です。

その中の一つ 「テレワークコース」 は、テレワークを制度として導入・実施することにより、人材の定着や雇用管理の改善に繋げた中小企業に対して助成するものです。
※テレワークを既に導入しており、これから実施を拡大する事業主の方も対象となります。

助成の内容

テレワークコースの助成は、次の2段階に分かれています。

① 制度導入助成

テレワーク勤務に関する制度を整備し、実際に対象労働者がテレワークを実施した場合に支給されます。(評価期間(制度導入助成)の初日から起算して前3か月の間に実施すること。)

主な取組要件:

  • テレワーク勤務制度を就業規則等に明記
  • トップメッセージなどで職場風土づくりを実施
  • 対象労働者全員が1回以上テレワークを実施 など

※すでに導入していて実施を拡大する場合は、評価期間の延べテレワーク実施回数が前3か月と比べて25%以上増加していること。

詳細の取り組み内容についてはこちら(P7.8)

支給額: 1企業あたり、20万円

・ 制度導入助成を受けた事業主であること ・ 制度導入後の離職率が、制度導入前離職率以下となっていること ・ 制度導入後離職率が30%以下となっている事業主であること ・ 評価期間(目標達成助成)におけるテレワーク実績が評価期間(制度導入助成)における実績以上であ ること 等

② 目標達成助成

制度導入助成を受け、導入後、離職率が改善し、テレワークの実施状況が維持・拡大している場合に追加支給されます。

主な要件:

  • 制度導入後の離職率が導入前以下である
  • 制度導入後の離職率が30%以下である
  • 評価期間(目標達成助成)のテレワークの実績が評価期間(制度導入助成)の実績以上である  など

詳細の取り組み内容についてはこちら(P8.9)

支給額:1企業あたり、10万円<賃金要件を満たす場合は15万円>

○賃金要件について
賃金要件(賃上げ加算)を満たした場合の適用を受ける場合にあっては、テレワーク実施対象労働者の毎月決まって支払われる賃金について、評価期間(制度導入助成)の開始日から起算して1年以内に、5%以上増加させてる事業主である必要があります。

申請の流れ
  • テレワーク制度の整備(就業規則・運用ルール作成、職場風土作りなど)
  • 3か月の評価期間を開始し、テレワークを実施
  • 支給申請(制度導入助成)の提出(➋終了後2か月以内)
  • 評価期間(制度導入助成)の初日から12か月後に、3か月間の評価期間(目標達成助成)に、離職率や実施回数を確認しながらテレワークを実施
  • 支給申請(目標達成助成)の提出(➍の終了後2か月以内)
人材確保等助成金(テレワーク助成金)申請の流れ
出典:厚生労働省 人材確保等支援助成金(テレワークコース)申請の手引き

このように、人材確保等支援助成金(テレワークコース)は、制度を導入・実施後の助成金(制度導入助成)と、制度を導入してから12か月経ったのち、テレワークの実績要件等を達成した際に支給される助成金(目標達成助成)の2段階となっています。

導入・実施時(制度導入助成)と実績要件等の達成後(目標達成助成)のそれぞれにおいて、支給の要件等がいくつか定められていますので、詳しくは厚生労働省のホームページをご確認ください。

厚生労働省ホームページ 人材確保等支援助成金(テレワークコース)(厚生労働省HP)の詳細はこちら

テレワークは、生産性の向上や、人材確保、ワークライフバランスなど、事業所様にとっても従業員の方にとってもメリットのある制度と言われています。
ぜひこの機会に助成金を活用しながら、テレワークの導入をご検討してみてはいかがでしょうか。

リムコンサルティングスタッフ